豊田佐吉翁を現代に蘇らそう!

佐吉翁は、教科書に載っているけど、案外知られていない
だって、本が無いし…、テレビドラマも無いから

北見昌朗は大学生の頃、小説家になるのが夢でした。大学卒業後、新聞の世界に入ったのも、そんな意欲があったからです。
北見昌朗は、日本史が好きでした。歴史の本を読んでいると、止まらなくなってしまうのです。

「郷学」(きょうがく)という言葉を知ったのは50歳ぐらいでした。「郷土の偉人を発掘して、後世に知らしめる学問」だそうです。この言葉は某経営コンサルタントから教えていただいたのですが、頭に衝撃が走り、すぐ書き留めたのを覚えています。
「そうだ。オレのやるべき仕事はそれだ」と興奮しました。

「郷学」の研究対象として、まず浮かんだのは「豊田佐吉翁」でした。教科書に出るほどの偉人でありながら、その実像は一般的に知られていません。知られていない理由は、書籍が少ないからです。昔の小学生の教科書で「えらい人」として出てくるぐらいです。また、テレビドラマでも採り上げられていません。

調査研究に10年

北見昌朗は、豊田佐吉翁の小説を書くことを目標に定めました。そこで歴史に関して徹底的に調べることから始めました。その過程で誕生したのは『愛知千年企業』(中日新聞)の江戸時代編・明治時代編・大正時代編という3部作でした。

また、B1サイズの古地図を制作したのも、元はと言えば佐吉研究のためでした。

語り部は母ゑい

北見昌朗は、平成26年に母を亡くしました。悲嘆に暮れてイギリスに旅行に行った際に、急に頭に振ってきたのです。

豊田ゑい「そう言えば、佐吉の母ゑいも、日蓮宗だった。その母を語り部にした小説にすれば良い」

北見昌朗の母は日蓮宗ではありませんでしたが、生前よく言っていました。
「どんな宗教でも信仰している人を、私は尊敬する」と。
北見昌朗は残念ながら宗教に染まりませんでしたが、それでも信仰している人を羨ましいと思います。

そこから執筆が始まって完成したのが平成30年の年末でしたから、かれこれ4年かかっています。文字数は53万文字までありましたが、出版社から多すぎるとして指摘されて42万文字に縮小しました。

朝ドラで浅子を主役にしてほしい

浅子この小説の主人公はもちろん佐吉ですが、準主役は後妻の浅子です。浅子は、発明狂の佐吉をけなげに支えます。言ってみれば糟糠の妻。例えば秀吉の妻おねのような存在です。

小説の中では、家を守るために仇敵と対決するシーンもあります。
朝ドラの主人公として、まさにピッタリです。NHKはぜひ、この小説を朝ドラにして下さい。