朝ドラ実現に向けて「やらまいか」

名古屋市市長 河村たかし氏
NHKの朝ドラ実現に向けて「やろまい」

著者の北見昌朗さんとは、親しくさせていただいています。その北見さんが長いことかかって佐吉翁を研究されてこられましたが、その成果として小説が出来上がりました。

佐吉翁は現在では伝説上の人物のような感がありますが、本書を読むと、名古屋での佐吉翁の足跡がよくわかります。よく通っていたのが蒲焼町の料亭「花月」だったそうです。この蒲焼町というのは現在の錦三丁目のことです。「キンサン」と言うと、現在の名古屋人にピンと来るでしょう。料亭で酒を汲み交わしながら天下国家を論ずる若き佐吉翁の姿を空想すると、面白いですね。

ちなみに、この「花月」そして「新花月」が今でいう栄にありましたが、両方を経営していた杉野直一(なおいち)は、私の亡母の父にあたります。そんな関係もあり、私は佐吉翁に関心があって色々と調べてきました。

本書では、佐吉翁を支えた糟糠(そうこう)の妻として浅子さんが紹介されます。機屋の女将さんとして髪を振り乱しながら働く姿を想像すると、天下の豊田さんも昔はこうだったんだと納得させられます。まるで秀吉の「ねね」さんみたいですね。まさに偉人に、この妻ありです。

本書では、佐吉翁のゆかりの地がいくつも紹介されます。それらを巡るツアーを企画すると面白そうですね。ぜひ実現させたい。

佐吉翁は、若い時分から亡くなるまでほぼ名古屋で暮らしました。63歳の人生の半分は名古屋だったと思います。

また、焼失前の名古屋城も登場してきます。天皇陛下に謁見を許されて、本丸御殿でご対面する場面も良いですね。
その本丸御殿は平成30年に上洛殿も公開し、完成しました。絢爛豪華(けんらんごうか)な姿をぜひ御覧下さい。

名古屋城の天守閣の木造復元も必ず実現しますので、応援のほどよろしくお願いいたします。

湖西弁では「やらまいか」ですが、名古屋弁では「やろまい」です。

ぜひNHKは、この「小説やらまいか」を朝ドラとして採用して欲しいですね。名古屋の名前を全国に、世界に広めていただきたい。ゆかりのある市ともタイアップして進めていきたい。みんなで、やろまい。

令和元年8月

名古屋市長河村氏と

半田市長 榊原純夫氏

「半田の乙川は、豊田佐吉翁が若くして力織機の発明に成功したところ。素封家の石川藤八さんの支援により完成したと聞いています。この半田がNHKの朝ドラの舞台になれれば、有り難い。これから地元で大いに盛り上げていきたい。関係市町村ともタイアップして進めていきたい」

令和元年10月1日

半田市長と

知多市長 宮島壽男氏
竹内虎王を登場させて欲しい

知多市岡田地区は、江戸時代から木綿の生産により栄え、天明年間(1781年~1788年)の晒技術の導入によって、「知多晒」は江戸で名声を博しました。明治期以降は木綿生産の工業化を進め、日本経済の成長の勢いにも乗って、「知多木綿」の生産の中心として発展していきました。

この木綿生産の工業化の礎を築いた人物こそ、明治31年に竹内式動力織機の特許を取得した「竹内虎王」です。地元の岡田街並保存会では、本市の偉人の一人である「竹内虎王」とともに、若き日の豊田佐吉が織機の発明のために岡田村を訪れたという伝承を紹介しています。

小説「やらまいか」には、実在する土地や人物が登場し、リアリティ豊かに描かれ読者を魅了します。この物語がNHKの朝ドラとなって竹内虎王が登場する、そんなシーンをぜひとも見たいと思います。関係市町村と連携して盛り上げていきたい。

知多市長