三村正夫氏(三村社会保険労務士事務所 所長)

「やらまいか」人生に深みとやる気を与えてくれる良書

三村正夫三村社会保険労務士事務所 所長
三村正夫

トヨタグループの創始者の小説ということで読んでみました。
読んで最初に感じたことは、豊田佐吉の生まれた当時の時代背景と同時に佐吉の考え行動がとてもリアルに表現されており、ストレートに頭の中に入ってきました。
思わず涙する場面も多々ありました。

なかでも私の印象に深く残ったのは、尊徳の言葉として
「道徳を忘れた経済は、罪悪である。経済を忘れた道徳は寝言である」
とのくだりがありましたが、まさに現在の日本に当てはまる名言であると思いました。

このような考え方が、現在のトヨタグループにも流れているのではないかと思いました。
また、この主人公を通して、人生における考え方、とらえ方がいかに重要であるかを改めて思い知らされます。

「やらまいか」言葉では理解できますが、現実問題「やらまいか」を体現できる人は非常に少ないと思います。
しかし、この本を読み進める中で、自分でも「やらまいか」に挑戦させる気持ちにさせてくれます。

過去の日本の歴史を通して現在の自分の人生を考えるうえで、必読すべき良書ではないかと思いました。