西本甲介氏(メイテック元社長)

西本甲介氏

西本甲介氏

西本甲介氏と北見昌朗とは、ふる~い仲です。それは昭和50年代の後半、互いに20代の後半。片や名古屋技術センター広報室社員(ヒラ)と、中部経済新聞記者(ヒラ)でした。気が合いまして、何度錦三丁目に行ったことか…。名古屋技術センターはその後メイテックに社名変更。そして上場へ。西本氏は広報室長へ。

ところが創業者の関口房朗氏が、会社のオカネで馬主になり、それを新規事業として投資した。目に余る乱行に、西本甲介氏はクーデターを決行。その数年後には社長に就任へ。

社長時代の西本氏は、リーマンショックに直面したが、社員の雇用を守りきった。

北見昌朗にとり、西本氏は同年代の尊敬の対象です。「生きるとは己の使命を果たすこと」と聞いたことはありませんが、西本氏の額にはそう書かれています。その西本氏が推薦文を書いて下さった。その内容がまた嬉しい。

男が何事かを成し遂げようとするときには、かならず寄り添ってくれる女がいる

株式会社ミスミグループ本社 取締役副社長(メイテック元社長)
西本甲介

本書は、立志伝のかたちをした母と息子の情話であり、夫と妻の情話であり、父と息子の情話である。

その情が軸となって、喜怒哀楽のさまざまな人間関係を紡ぎだし、偶然と必然が入り混じった人と人との出会いが人の人生を変えていくことを教えてくれる。

そして、男という生き物が、何事かを成し遂げようとするときには、かならず女という生き物が、母となり、妻となり、娘となって、そのかたわらに寄り添ってくれているということを、改めて教えてくれる物語である。

これから自分の人生を切り拓いていこうとしている人にとっても、あるいは、己の人生を振り返ろうとしている人にとっても、何かを気づかせてくれる良書である。

令和元年10月