橋 敏夫氏(働きがい研究所 所長)

期待以上でした

橋敏夫働きがい研究所 所長
橋 敏夫

機屋の息子です、私にとってはトヨタと言えば織機か車、織機の元祖と言うことで買ってみました。かせぐり機、管換式、杼換式、子供のころ耳にした言葉がたくさん出てきて懐かしいです。母親のゑいが機を織る姿、浅子が工場で働く姿が私の母や父の姿とかぶってきます、私も母親に心配されながら機屋で稼いでもらって育ったんだなとほっこりします。

佐吉の発明が源流となり、日本の繊維産業が出来上がってきた。私の住む福井も繊維の街で製造業中心の街ですが、機屋に必要とされた鍛冶屋が発展してできた、製造機器の製造業が今たくさんあります。同じことが佐吉が発明した織機を元にした繊維産業から製造業へと広がっていって、製造業の日本になったのでしょうね。

日本の国を立派にする、強国にするという佐吉の思いが、東洋の小さい国でありながら経済では大国と言う日本の国造りの始まりだったのですね。

子を思い心配する母、ゑいの語りと、発明を妨害する人たち、発明を支援する人たちに助けられ、高い目標と強い意志で成し遂げてく物語でした。今、こういう人少ないな~。

聞いたこともない人の本だし、2冊もあるので読み切ることができるかな? 大丈夫かな? と思いましたが、あっという間に読み切ることができました。

最後の方におまけで「朝ドラに」というところがありますが、有りだと思いますよ。